Geminiモバイルアプリ入門: Workspace拡張・プライバシー設定・音声とAIが実現するタスク処理

音声アシスタントのイメージ図 Alexa・Gemini・Siri
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Alexa・Gemini・Siri
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TL;DR

– Geminiモバイルアプリは、Google基幹アプリ(Gmail、Docs、YouTube・・)と連携可能なAIアシスタント
– 拡張機能は、ユーザー承認とGeminiアプリアクティビティの事前設定が必要
– 検索や要約は、「Gボタン」と合わせて使用することが望ましい(不正確な情報も多い)

Geminiモバイルアプリ入門: Workspace拡張・プライバシー設定・音声とAIが実現するタスク処理

AIを搭載した音声アシスタント

 Geminiモバイルアプリは、Googleが提供する次世代の音声アシスタントです。

 AIによる検索、要約、対話、そしてGoogle基幹アプリ(Gmail、Docs、YouTube・・)との連携機能を備えています。

GeminiモバイルアプリのHome画面

GeminiモバイルアプリのHome画面

押さえておきたいポイント

 使用する際の留意点としては、以下の3つが挙げられます。

1. 疑わしい情報は「Gボタン」でチェック

 このアプリは「学習中」であるため、不正確な情報を出力する場合があります。

 Googleは、出力内容を確認する機能として、下部に「Gボタン」を設置しています。

Gemini出力結果とGボタン

Gemini出力結果とGボタン

 タップすると、出力した内容に対してGoogle検索を実行し、真偽を確かめることができます。

 「これって、本当かな?」という内容が見つかった時は、積極的に活用することをオススメします。

geminiのgボタンが表示するアラート

疑わしい内容に関しては、アラートが表示される

2. 出力が不安定な場合

 疑わしい出力が続く場合、私は以下の2点を試すようにしています。

1. 新しい会話スレッドを使う

 不正確な出力が履歴に残っていると、同じ間違いを続ける傾向があります(※私の印象)。

 そのため、再質問の際は、新しい会話スレッドを立ち上げるようにしています。

2. Google検索バーの「Voice Search」を活用する

 それでも上手くいかない時は、Gemini以外の音声検索方法を使用します。

 Googleは、Google検索バーに「Voice Search」のUIを提供しています。

 Web内容の要約表示、地図を使った経路検索であれば、このVoice Searchでも対応可能です。

Google検索バーのマイクアイコン

「Voice Search」を提供するマイクアイコン

 

3. プライバシー設定

 Geminiモバイルアプリは、ユーザーデータの取り扱いについて、以下のように定めています。

  • サービス向上のため、人間のレビュアーがチャットの内容等を見る場合がある
  • レビューした内容は、アカウントとは切り離された形で、3年間保存される
  • レビューを望まない場合は設定をoffにできるが、offにしてもデータは72時間保存される
Geminiモバイルアプリに切り替える際のプライバシー同意

Geminiアプリに切り替える際の同意画面

 レビュアーによる検閲と3年間保存を避けたい場合は、プライバシー保護を強化する設定変更が可能です。

 Geminiアプリのホーム画面 ⇨ 右上のGoogleアカウントアイコン ⇨ 「Geminiアプリアクティビティ」に進み、アクティビティのステータスをOffにします。

 なお、Geminiアプリのプライバシーについては、こちらに詳細が記載されています。

Gemini アプリアクティビティの変更

Gemini アプリアクティビティの変更
Geminiアプリアクティビティを保存しない設定

「アクティビティを保存しない」に変更できる
CHECK!
プライバシー保護 -> 拡張機能が利用できない!!

 GeminiアプリアクティビティをOffにすると、拡張機能は使えなくなることに留意してください。

geminiアプリアクティビティと拡張機能の関係

「拡張機能は無効」の注意書き

拡張機能の設定

 拡張機能には、「Workspace」「フライト」「ホテル」「マップ」「YouTube」の5つが用意されています。

 「フライト」「ホテル」「マップ」「YouTube」の拡張機能は、デフォルトでOnになっています。

 「Workspace」をOnにする場合は、Gmailの追加設定ユーザー承認が必要になります。

 拡張機能の設定画面には、Geminiアプリのホーム画面 ⇨ 右上のGoogleアカウントアイコン ⇨ 「 拡張機能」からアクセスします。

geminiアプリの拡張機能画面

拡張機能の設定画面

Workspace拡張

 Google WorkspaceのトグルをOnにすると、追加設定とユーザー承認に関する画面が表示されます。

 内容を見ると、Gmailの「スマート機能とパーソナライズの両方の設定をONにする」と記載されています。

GeminiアプリのGoogleWokspace拡張機能

Google Workspaceのトグル
GoogleWorkspaceのGmail追加設定とユーザー承認

Gmailの追加設定、及びユーザー承認が必要

Gmailのスマート機能とパーソナライズ

 この設定は、ブラウザ・モバイルのどちらでも対応可能ですが、今回はブラウザ上の設定手順を取り上げます。

 以下の1〜3の順に操作していください。

1. 設定画面に進む

 Gmailを開いたら、右上の⚙️ボタン ⇨ 「すべての設定を表示」に進みます。

Gmailの設定画面表示

設定画面に進む
2. 対象機能をOnにする

 以下2つのチェックボックスをOnにします。

  • 「スマート機能とパーソナライズをオンにする」
  • 「他のGoogleサービスのスマート機能とパーソナライズをオンにする」

 そして、ページ下の「変更を保存」をクリックし、内容を保存します。

Gmailのスマート機能とパーソナライズ設定

2箇所にチェックを入れて、変更を保存する
3. Workspaceに接続する

 もう一度、Geminiアプリの拡張機能画面を開き、Workspaceのトグルをタップすると、確認画面が表示されます。

 接続する場合は、「接続」をタップします。

geminiのgoogleworkspaceの接続同意

接続をタップする

 

Geminiが提供するタスク処理

 Geminiモバイルアプリが処理可能なタスクは、以下の通りです。

以降の内容は、拡張機能の使用を前提としています。

場所検索

 Mapsの拡張機能を使用すると、

  • 「(場所名)の地図を表示して」
  • 「(場所名)までの経路を検索して」

 などのコマンドを実行できます。

 また、Geminiアプリに画像を添付すれば、以下のような使い方も可能です。

  • Web上の写真を添付する ⇨「ここまでの経路を教えて」

Docsを読み込んで、飛行機とホテルを調べる

 Workspaceの拡張機能を使用すると、DriveやDocsファイルを読み込むことができるため、検索や要約の手間を省くことができます。

 例えば、「Docsに保存されている旅行プラン通りに、飛行機とホテルを検索する」という作業も、Geminiアプリ上で完結することができます。

 ただ、英語入力の方が精度は良く、日本語の場合は処理が上手く進まない場合が多くあります。

 以下のようにstep by stepで進める、もしくは追加説明を加えたプロンプトにすると、エラーが少なくなるかと思います。

  1. 「ドキュメントの(ファイル名)を要約して」
  2. 「そのプラン通りに、まず飛行機を検索して」
  3. 「次に、ホテルを検索して」

ファイル内容から、時系列データを作成する

 Google Workspaceの拡張機能を使用すると、ファイルから時系列データを作成することもできます。

 例えば、日々の売り上げ、来店数、株価、為替レート、最高気温・・などのデータがあれば、

  1. 「ドキュメントにある(ファイル名)というファイルを要約して」
  2. 「その中から(データ名)の値を抽出して、時系列で表示して」

 と言って、データを取り出すことができます。

geminiアプリによる時系列データの取得

時系列データの表示

メールの要約

 Gmailの読み込みは、件名・差出人・内容の説明がポイントになります。

  • 「(件名、差出人)から来ている直近のメールを探して」
  • 「そのメールの内容を要約して」

画像認識、画像比較

 Geminiは、画像認識が得意です。商品名まで当ててきます。

geminiアプリが認識した画像

Geminiが認識した画像
geminiアプリが認識した画像の説明

画像の説明内容

「学習中」の項目(本稿執筆時点)

写真検索

 Google Assistantは、Googleフォト内の写真検索が可能でしたが、Geminiアプリでは実行できません。

日本語での画像生成は未対応

 画像生成は、日本語では実行できません。

 なお、英語では以下のように生成されます。

  • 「Generate an image of the horse running on the sea.」
Geminiアプリの画像生成画面

まとめ

 Geminiモバイルアプリは、音声操作が可能な次世代のAIアシスタントです。

 Google基幹アプリと連携可能なため、日常・仕事の幅広いシーンで高い利便性を発揮することができます。

(端末・バージョン情報)

  • Pixel 8 / Android 14

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Google Assistantの後継となる「Gemini App」の切り替え手順
Geminiへのアクセス方法は、AndroidとiOSで少し異なります。Androidはアプリのインストール、もしくはGoogle Assistantからの切り替え。iOSはGoogleアプリのGeminiタブからアクセスします。
Geminiモバイルアプリで出来ること: Google Assistantから継承している機能まとめ
Geminiアプリでも引き続きGoogle Assistant機能を使用するためには、アプリの事前設定が必要になります。使用できる機能は、タイマーからスマートホームまで多岐に渡ります。
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