ChatGPTのMemory機能とは?パーソナライズされたAIを学習シーンに活用する方法
「パーソナルアシスタント」への進化
OpenAIは、ChatGPT Plus(有料)ユーザー向けに、「Memory機能」の提供を開始しました。
(Update 2024/6/27)
Memory機能は、無料ユーザーにも開放されています。
この機能を使用すると、ユーザーが「xxxを覚えて」「xxxは保存しておいて」と指示した内容は、個別に記録されます。
また、記録した情報を引き出す場合は、「この前の、xxxを覚えてますか?」「保存しておいたxxxは、何でしたか?」のように質問します。
詳細は、Memory FAQ(help.openai.com)に記載されています。
メモリー機能のOn/Off、記録内容の確認方法
Web版の場合
「Settings」 ⇨「Personalization」に進むと、メモリー機能の設定画面が開きます。
メモリー機能のOn/Offは、トグルで切り替えます。
![web版chatgptのメモリー機能設定画面](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice2.png)
ChatGPTが記録した内容を確認したい場合は、下の「Manage」に進みます。
![web版chatgptのメモリー機能が使用するノートパッド](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice3-1.png)
🗑️アイコンをクリックすると、記録済みの一部内容を消去することができます。
「Clear ChatGPT’s memory」ボタンで、一括消去することも可能です。
![web版chatgptのメモリー消去](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice1-1.png)
メモリーの一括消去・選択消去が可能
モバイルアプリの場合
「Settings」 ⇨「Personalization」に進むと、設定画面が開きます(画像はiOS)。
メモリー機能のOn/Offは、トグルで切り替えます。
また、下の「Manage Memory」に進むと、メモリー内容を確認することができます。
![モバイル版chatgptのメモリー機能設定](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice4.png)
「Personalization」をタップ
![モバイル版chatgptのメモリー機能操作](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice5.png)
メモリー機能のOn/Off、メモリー内容の確認
押さえておきたいポイント
メモリー機能を使用する際の留意点としては、以下の3つが挙げられます。
1. 「Data Controls」の設定
OpenAIは、ユーザーのchatコンテンツをモデル改善に使用する場合があります。
データを使用されたくない場合は、「Settings」⇨ 「Data Controls」に進み、「Improve the model for everyone」の設定をOffにします。
![web版chatgptのデータコントロール設定](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice6.png)
Data Controlsの設定をOffにする
2. バイアスに注意
この機能は、取り扱いが難しいセンシティブな内容(ex. 個人の健康に関する情報など)を記録する場合があります。
不用意・不必要な情報公開を避けると、会話に無用なバイアスが生まれにくくなります。
3. 覚えないこともある
この機能は、ChatGPTが要約した内容を記録するように設計されています(プロンプトを丸ごと覚える機能ではない)。
そのため、要約の過程で解釈が少し変わったり、場合によっては内容を覚えないこともあります。
学習に活用する
メモリー機能の活用例として、今回は英語帳の作成方法を取り上げます。
自分だけの英単語・文法・英文ノートを作り、意味、スペルチェック、発音、Speakingの復習に使用することを想定しています。
1. Custom Instructionsの設定
まず、カスタムインストラクションに、以下のような文章を入力します。
あなたは英会話の教師です。
私が言う英単語、文法、英文を以下の手順で覚えてください。後で問題を出題してもらいます。
まず、私があなたに
「Paradigmは、ある事物の典型的な例やモデル」
「Need to have done:〜しておく必要がある」
「Despite the global economic downturn, some industries thrivedの英訳は、世界的な経済不況にも関わらず、一部の産業は繁栄した」
のように言ったら、この内容をメモリーに記憶してください。
次に、私が問題を出して欲しいと言ったら、覚えている内容を基に、
「(単語)の意味を答えてください。」
「(文法)の意味を答えてください。」
「(英文)の意味を答えてください。」
または、
「(日本語)を英語に直してください。」
のような出題をしてください。
回答後、正解・不正解を明確にし、不正解の場合は解説をお願いします。
そして、画面下部の「Enable for new chats」をOn(英語帳を作成しない時はOff)にして、Saveします。
![chatgptの英語帳作成用のカスタムインストラクション](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice8.png)
インストラクションの設定画面
2. 英語帳の作成
スレッドを立ち上げて、単語、文法、英文を入力すると、ChatGPTが内容を覚えていきます。纏めて入力することも可能です。
![chatgptのメモリー機能で英語帳作成する画面](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice10.png)
3. 出題
日本語訳、英訳、スペルチェック、発音、Speaking練習など、用途に併せて出題を依頼します。
「英訳の問題を出して」「単語の問題を5個出して」のような指定も可能です。
![chatgptの英語帳を使った出題例](https://thkkvui.blog/wp-content/uploads/2024/05/20240508chatgpt-memory-setting-english-practice11.png)
ChatGPTの出題内容
まとめ
ChatGPTのMermory機能を使うと、学習、調査や分析、レポート作成などに使用するユーザー専用の小規模データベースを、プロンプトから作成することができます。
(端末・バージョン情報)
- iPhone15 / iOS 17.5 (21F5073b)
- ChatGPT for iOS / 1.2024.115 (8841519444)
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